2010年12月20日月曜日

開拓行

ビギナーと二人でハイライン開拓。
自分の嗅覚を信じて未知のエリアへ行ってみることがどれだけ楽しいか。クライミングでの開拓を思い出しながら。そこでハイラインができる確証などもっていないのに。徒労覚悟の楽しさ。未知のエリアで、試行錯誤しながらセッティングし、真剣トライを重ねることがいかに難しいかも再確認。冬の寒さの中、意味を見いだせない行為に没頭する寂しさ。道などないガレ場を上り下りし、カメラポイントを探し、冷える汗に疲労との戦い。新品のままとっておいたマウンテンマスターのソールが経年劣化でぶっ壊れ、辛さは二倍に。岩塔でハイラインセッティングする方が快適だとつぶやきながら。なぜ岩塔でハイラインを張るのか、もうヒトツの意味を体で理解。ひどい足場、座れないレストポイント、そんな渡る技術と関係のない問題に振り回され、体力も限界。努力の末ライン張ってみたらリーシュギリギリの場所に岩が出ているとか、試行錯誤でトライアンドエラー。それでもピークハントにも似た、目標への技術の積み重ねは、ガキの遊びみたいな高揚感を伴っていてやめられない。しかし足場が悪い中ラインを張るのは本当に辛い作業。次は何も悩まずにセッティングができるはず。迷いなくトライできるはず。

ぜひ完渡したい。


L : 30 4035m - H : 15m
ラインは悩み中

2010年12月3日金曜日

音楽とロングライン

FRライダーのJeremieとMaxとロングライン90mやったときのことです。
Jeremieがイヤホンで音楽聞きながらトライするもんで、「何聞いてんの?」、「どんな音楽が好きなの?」と質問しました。

で、Jeremieは「んー、トリックならヒップホップ(即答)、、(しばし沈黙)、、(おずおずと)ロングラインならジャズやメロウなのだなー、、、、」だそうです。で、Maxはといえば「僕にはロングラインはスカのリズムなんです!」だそうです。端から見ていてそうじゃないかなーと思っていました。
で、その時の私はといえば、90mを必死でトライしていたもんでして、ノウミソに余裕は一切まったくなく、能力を音楽に割ける二人に嫉妬したくらいでした。で、最近の私、トライ中に頭の中で勝手に鳴るようになったのです。「チャットモンチー/ここだけの話とDire Straits/Water of Love」がです。
なぜ曲が固定されて出てくるのか、他にも好きな曲は膨大にあるのにと思うと残念ですらあります。今でも曲を聴きながらトライするほどの余裕はまったくありません。ただこの二曲のどちらかを口ずさむようになりましたが、予想に反して、ロングラインとリズムがまったくあいません。しかしなぜか心地いい。自分の中の雰囲気があっている感じです。


Dire Straitsは自分でもわかるが、チャットモンチーはなぜだ?
(たまにBenevento Russo DuoのPowderもきたりしますインストなのに)

このことには軽いショックを受けました。私のノウミソ音楽占有率からいきまして、絶対にパンクかファンクがピッタリくるはず、そうでなければジャズが 来ると予想していただけにです。音楽の高尚か低俗かではなく、ウマいヘタではなく、好きか嫌いかでもなく、運動中に頭の中で勝手に鳴りだす音楽から考えることがあります。かつては、相当にヤバいハイボールの核心がマントルかよ!って頭ん中で音楽が鳴っていたことからも考えるのです。ロングラインで使いまくっている領域と重複した場所に格納されている曲なのか、もしくは運動を客観視している領域にある曲なのか、はたまた勝手に休止している領域にある曲なのか、脳科学者ってヤツに一度教えてもらいたいもんです。まー、結果見て、無感動に、あーそーですか、とか言いそうですけど。だからなんだよとか。単純にヘタな私自身をストレスに感じているノウミソが、ユルい曲に助けを求めているだけかもしれませんね。ちなみにハイボールの時は攻撃的な曲を口ずさんでいました。

おれたっちゃまちに〜は〜すめな〜いからに〜♪



ということで、
いきなり音楽の話しても驚かないでください。